ショパンコンクール予備予選 7月19日 午後

引き続き感想を。ほんのアマチュアの感想なので、トンチンカンだろうと思います。決して真にうけないでくださいね。反田さんとTalon Smithさんがパス。

 

Aristo Sham(香港)

木枯らしが、おどろおどろしさを存分に表しており印象的。バラード3番も、よくある華麗さというより、何か裏にある不気味さとか、不思議な物語性が出ているように思った。

 

Meng-Sheng Shen(台湾)

ジュリアード育ち。ドラマチックな演奏。ドラマチックな曲が3曲続くのは、やはり、ちょっと重い。テクニックが違っていても、同じように聞こえてしまう。マズルカop59やバラード4番も、心を写した演奏。美しいというより、鬱屈したエネルギーや悲劇性をしっかりと感じさせる名演。

 

Talon Smith(米国)

オールソンやケヴィン・ケナーのお弟子さんで、軽めのタッチで柔らかく心地よい音。難局エチュード10−1はかなりミスが多いが、10−11は軽やか。マズルカop59はつぶやくような、内向的で美しい音の演奏。舟歌ケヴィン・ケナーを思い起こさせる、優美でとろけるような演奏で、最後の盛り上がりもうまい。聴きやすい演奏。

 

重森光太郎

派遣コンクールの時と比べて、深みがでた印象。全体にショパンらしい美しい音とリズムの演奏に感じた。大きなミスもなく舟歌も良かったが、まっすぐ突き進まない方がいい場面があったかもしれない。

 

東海林まな

表現されているものに共感。ノクターンショパンの音楽を自分のものにできている。エチュードは、必死感が出てしまった。木枯らしでなく、より抒情的な曲をききたかった。マズルカも自然で聴き続けたいと思える音楽。バラード4番は少しもたれ気味。豊かな響きとか、キラキラ感も加わると、より受けるのかもしれないが、共感している私としては、このままより尖っていってほしい。

 

反田恭平

圧倒的な余裕と落ち着き。とにかくお上手で、ファンに囲まれたコンサート状態。あえて言えば、切迫感、神経質さ、憂いがもう少し欲しいけど、おおらかな感じはこの方の個性と思う。曲の持っていき方とか勉強になるし、美しい。バラード2番のコーダが圧巻。ペダルが全体に重め。