平均律 第5番 ニ長調 プレリュード ① 手首の痛み対策に最適か 録画でチェック

4年前にピアノを再開したアマチュアです。右手の指が関節炎になり、おさまったと思ったら、次は手首が痛くなりました。普通は、ピアノを休むところですが、練習は強行。ストレッチしながら、痛みを我慢できる範囲で、練習を続けています。

そんなことをしているから、いつまでたっても治らない、と言われそうですが、最近、逆な気がしています。ある程度曲を選べば、なんとか弾けているのは、練習を続けているからだと思います。

弾いていることで、「こういう動きが痛い」とか、「こういう動きがやりにくい」と感じます。そこを克服するため、頑張ってストレッチをします。だんだん、痛まなくなってきます。自分でうまいストレッチ方法を見つけるのも上達してきた気がします。

今やっているのは、これまでの背筋の上下、鎖骨からの腕ねじりと首伸ばし、に加えて、手首の小指側(痛むところ)で円を描く運動です。痛むところは、つまり、筋肉が硬直して引っかかっているのだから、そこを緩める、つまり、そこを重点的に動かす、ということです。

この方法を思いついたのは、表題の曲を練習している時です。この曲は、右手の無窮動で、細かく動かす必要があるのですが、指だけでは弾けません。手を移動させないといけない。もちろん、手が大きい人はちょっと開けばいいのでしょうが、私は、手を開く筋がやられているので、手を開くことができません。最初は、鎖骨を動かして手の角度を変えていました。これも、大変良い練習になりましたが、実際、いつも鎖骨を動かしているのは負担です。

なので、少々痛むけども、手首をグイグイ動かすことにしました。なんて硬い手首!動かせる方向が本当に限られている!手首を左右や下方向に動かせるよう、弾きながら、そして日常生活をながら、ストレッチを意識。こうして数日経たったところ、痛みもかなり減ってきました。指をバタバタさせるのではなく、スムーズに重心移動させて弾けるようになった日には、手首も治っている気がします。

 

さて、曲について。こういう曲は、バイオリンでもよくあるように思います。ピアノの場合、パラパラと弾く人が多いけど、私は、少し、和声的に弾きたいな。親指の音を少し残すと、すごく豊かな響きになります。

Víkingur Ólafsson – Bach: Prelude and Fugue in D major, BWV 850 | Yellow Lounge

 


Bach Nr 5 BWV 850 D-Dur I Das Wohltemperierte Klavier András Schiff


バッハ: 平均律クラヴィーア 第1巻 第5番 ニ長調 BWV850 リヒテル 1970

 

いろいろ巨匠の演奏動画(録音)を見たあと、いわゆるコンクール入賞の方々の演奏も見てみる。体の動きが参考になる。うむ、私よりも、指が丸まっている。そして、腕や体はそんなに動かさなくてもすんでいるようだ。

自分でもやってみる。指を内側に丸め込んだ感じ。手首は低く下げて、椅子も低く、ちょっとグレン・グールドっぽく。すると、手首を動かさなくても左右にスムーズに移動できるし、音もはっきりする。というか、音が割と繋がり気味になって、ペダルがなくても響いて聞こえる。また、肩の力が抜けて重みがすべて指にかかっているので、音も出るし、肩も痛くならない。

いつものように、手首を高めにすると、音は柔らかい。よし、両方の弾き方を場所によって組み合わせればいいのだな。

 

つまりは、手首を自由に前後左右回転させるということ。指には力を入れず、肩や腕も完全にぐだっとさせて、強弱は重みでつけると、指は全く疲れない!

これまでだと、録音をして、粒がそろっていないことなどを気にしていたが、録音より録画で、フォームから入った方がよさそう。そもそもの、弾き方がおかしいのであれば、その範囲内で粒だけ揃えても何の意味もない。例えば、本来は1から10の範囲の音量で弾くべきところ、録音だけ聞いていると、自分が弾いている3から5の範囲で、粒をそろえようとしてしまう。自分が日頃やっている範囲の中でのチェックであれば録音もいいけれども、自分がやっていないことを取り入れるためには録画の方が良さそうだ。

ある程度指が動くようになったら、もう一度巨匠を聞いてみる。

左手は、もっと弾むように弾きたくなる。ニ長調で軽さを出したいから1拍目は手は上へ、短く切る。右手を邪魔しないようにと思って、ゆっくり弱く弾いてたけど、そうすると重くなってしまう。速く弾いた時に、重苦しい。左手は、強弱など変化をつけよう。シフを聞くと、左手で4拍子や調性がはっきりわかるように弾いている。マネしてみよう。やはり、片手練習をすると、簡単な伴奏でしかないと思っていた左手にも自然と表情がついていく。左手を横の繋がりでしっかり歌わないと、やはり曲にならない。

ついでに、さぼっていた、アナリーゼ。やっぱり、キーとなる音を見落としていたことに気づく。速く弾くより、右手も一音ずつ味わうように、少しシフ的に弾いた方がいいんじゃなかな。リヒテルはきれいで大好きだけど、表現の勉強する上ではシフの方がいいかな。