故障だらけのアラフィフによるピアノ練習日記 シューマン・リストの「献呈」 1日目

ピアノを再開して4年目。故障続きですが、なんとかめげずに練習しています。練習方法がよくないのではないかと思い、試行錯誤。今日から、シューマン・リストの「献呈」を取り上げて、練習内容を書いてみることにします。できれば、最小の練習で曲を仕上げたい!練習時間を短くすることは、故障を少なくするためにも、また、飽きないためにも、すごく重要。

 

「献呈」は、シューマンがピアニストのクララと結婚する前日、クララに捧げたという歌曲で、リストがピアノ独奏用に編曲しました。クララによる編曲もあります。アマチュアにも人気の曲です。テクニック的にはそんなに難しそうではないので、人前で弾けるレベルに仕上げるプロセスを学ぶつもりで練習することに。これまで聴いたことがある回数は、動画も含めて数回程度です。

 

楽譜を入手する

  1.  リストはほとんど弾いたことがないので、まずは、楽譜探しから。電子楽譜のPiascoreで探したところ、なぜか、なし。
  2. 仕方ないので、PTNAの楽曲紹介のページで、出版されている楽譜を確認するも、PTNAには、日本の楽譜しか載っていないようだ。リストは、ヘンレ版かブダペスト版が良いらしい。ヘンレなら電子楽譜だからすぐに検索できるはずが、どうしても見つからず。ブダペスト版はアマゾンなりに注文しないといけないから、電子楽譜の方がいいな。
  3. PTNAのページに、世界的な電子楽譜図書館であるIMSLPがリンクされていたので、アクセスしてみる。無料で古い楽譜がダウンロードできる。たくさん載っているが、ページ数が少なくダウンロード数も多いPeters版をダウンロードして、Piascoreにコピーした。簡単簡単。音源もあるし、歌の楽譜もある。クララが編集した歌曲の楽譜もダウンロードしておく。
  4. ヘンレ社は、「作曲者リスト」の中で、シューマンとリスト、それぞれで調べていたのがいけなかったよう。きちんと「シューマン/リスト」で検索できることがわかり、これもダウンロード。脚注がたくさんついている。
  5. 楽譜が3つも手に入った。ブダペスト版が気になるが、とりあえず、この3つで練習を始めよう。思いたったらすぐに楽譜が見れるなんて、いい時代になったものだ。

曲の構成をざっとみながら音源を聴く

  1. PTNAの楽曲紹介ページに、いろいろ書いているのが参考になる。歌曲バージョンとも比較しながら、楽譜を見ながら音源をきく。ざっと構成を把握し、1週間くらいかけて、少しずつ、分析していくことにする。
  2. 音源は、数人分を聞いたが、すごく大きな違いがあるという感じがしない。まだ耳ができていないのだろう。
  3. Piascoreでは、料金を払えば、楽譜を開きながら、iTuneなどの音源を簡単に聞けるようなので、試しにiTuneに藤田真央とYundi Leeの音源をダウンロードしてみる(お試し期間)。二人の演奏は、とても良いが、楽譜を見ながら音源が聞きたいな。
  4. Piascoreには、You tubeの動画を見せてくれる機能もついているはずなのだが、これはどうしても動かない。WiFiにつながっていないというメッセージが出てしまう。

アナリーゼと歌詞の確認(先ずは、1頁だけ)

  1. Piascore上で、調性や和声進行、フレーズのまとまり、大事な音などを書き込んでいく。カラフルで見やすい!
  2. フレーズを考える上では、スラーも大事だけど、それよりも何よりも、この曲は歌曲だから、歌詞が大事。PTNAの楽曲紹介ページに、歌詞のドイツ語と訳語が載っている。たまに辞書機能も使いながら、一言一言、すべて、どういう意味か確認した。言葉の切れ目、大事な言葉は、音楽の上でも大事なはずだから。言葉の意味と音楽が素晴らしく呼応していることに感動。
  3. 暗譜まではできないが、左手も含めて、ソルフェージしてみる。私の場合は、「移動ド」で。スラスラになるまで。
  4. ここまで、一度もピアノは弾いていない。次がどうなるか楽しみ。

弾いてみる

  1. もう準備万端だと思い、弾いてみる。流石に、指はすぐに鍵盤に行く。
  2. ところが、なんと、この曲は、指使いがとても難しい。ゆっくりだから簡単そうに見えるけど、見た目よりもずっと難しい曲だ。おそらく、指使いは何通りもある。指使いによって響きは随分違ってくる。やはり、楽譜を片っ端から買おうか。とりあえず、いろんな動画を見てみると、よくはわからないが、結構、みんな、いろんな指使いを使っているようだ。指使い、について書いているブログもある。みんな、悩んでいるんだ。
  3. まあ、音も大事だけど、伴奏部分はそんなに聞こえる訳でもないから、弾きやすければいいのではなかろうか、無意識で弾ければいいのではないだろうか、と、とりあえず割り切ることにする。バッハの時となんたる違い。
  4. 数回弾いていたら、ある程度、自然に手が行くようになってきたので、とりあえず、その指使いを書き留める。
  5. これ以上弾くと、自分の下手な演奏が、頭に残ってしまう。これを消去するため、次は、鑑賞タイム!
  6. 明日からは、実際に弾く回数をもっと減らして、部分練習中心にしよう。

もう一度、音源をきく

  1. 頭に残ってしまった下手な演奏を上書きするため、また音源をきく。さっきとは大分聞こえ方が違う。上手さがはっきりわかるというか。。本当に鑑賞するには、暗譜した方が良さそうだ。2日目に暗譜をトライしてみようか?流石に無理だろうか?でも、指が覚えてしまってから暗譜するのは、面倒なので、暗譜は早い方が良い。
  2. 歌の音源もある。ジェシー・ノーマン!力強く喜びにあふれている。この曲は、優しく弾く人が多いけど、「いきいきと」という指示もあるのだから、オペラのように弾いた方がいいのかもしれない。歌唱を聴くのは勉強になるな。明日は、伴奏部分だけ弾いて自分も歌ってみよう。その方がよく覚えられそうだ。

 以上、今日1日でかかった時間は3時間くらいだろうか。ピアノに向かっていたのは30分。

 実は、最後の最後に、全体通して2回ほどざっと弾いてみた。変イ長調という、ちょっと読みづらい調だったので、全体を弾いておいた方が、ソルフェージュはやりやすい。アマチュアなんだから、それくらい許されるだろう。