趣味のピアノを30年ぶりに再会して3年になります。これまでは、好きな曲を自分勝手に弾いていましたが、そろそろ限界を感じて、真面目に練習し始めました。
今回は、ショパンのエチュードの中でも数少ない、左手に動きのあるこの曲です。6つずつの音のまとまりで構成される分散和音は、ノクターンにもあるような音形です。比較的変化が少ない上に、ゆっくり弾いても美しい曲なので、遊びで弾いたことはありました。
楽勝かなと思っていたのですが、テンポアップしようとすると、かなり苦しくなりました。そこで、いろんな本を見ながら行った練習は、
- 軸の音をおさえたまま、5−1−1の指を、それぞれハッキリと弾く。場所を覚える。素早く1や5を伸ばして、すぐに縮める、戻るための練習。
- 1の指の音がしっかり鳴っていないので、1の指だけで音階(C-durやf-moll)を弾く。これができたら、5を押さえたまま1だけで音階などを弾く。
- 1の指は、高く上げてから打鍵する感じで練習し、慣れたら自然に打鍵する。
- 5-3の指の間を広げるために、5−4、4−3の間を、それぞれ、自力で広げる練習。全力で広げれば、指ってかなり広がるものだ。反対の手で無理して広げようとせず、左の指と手の力だけで広げる。だんだんスピードアップして、素早く広げられるようにする。
で、とりあえず、ミスなく弾けるようになったので、師匠に見て頂いたら、「音楽として弾くように」と言われてしまった。「ズンタンタン」みたいに弾いてしまったようだ。片手であっても、音楽としてどう弾くかを考えてから、か。そりゃそうだけど、ただ機械的に弾くだけでも大変なんだ。1の指の2音がタンタンとくっついてしまっていて、リズムも変らしい。音楽として弾けば治るのか?家で色々考える。
この曲は、8分の6拍子なので、私は、1、3、5音目にアクセントをつけていたけど、もし、これをバイオリンで弾いたらどうだろうか。6つの音を一まとまりと考えて、その中でも、1、2、3音目でひとつの膨らみ、4と5音目で更にひと膨らみ、として弾くだろう。
そこで、4と5音目を膨らませるように弾いてみたら、慌てた感じや、ガツンガツンとした感じはなくなった。
次に、ビデオで手の動きを見てみることにした。手を開く所が多くて、弾いてて苦しいのだ。気づいたことは、
1 1音目の5を弾き終わった後に、指を横に閉じることはできているけど、伸ばしたままになっているので、指を丸めることに気をつける。
2 1−1と続くからといって、手を意識して広げっぱなしにしなくていい。一度緩める。
3 手も、腕も、肩まで、連続して同じようなスピードで動いているイメージ。手の平は閉じたり開いたりを連続していて、まるでふわふわと、宙に浮いているような感じで。手は時計回りに動いているけど、そのようにしようとしているのではなく、鍵盤の場所に移動しようとして、結果として時計回りに近い動きになっている、というだけ。
ビデオで撮影している自分の動画をリアルタイムで見ながら弾くと、すごくいい。その場で直せるから、録画の10倍有効だ。
しかし、まだまだ弾きにくい。音と音を指で繋がなくていいとは言え、1と4の指で、オクターブ以上を弾くのは、ちょっと苦しい。4を使って、オクターブや分散オクターブの練習をやってみる。
いや、しかし、4の指のオクターブは、すでに練習しているではないか?なぜ弾きにくい?
弾く場所をずらしてみる。体の前で弾かないといけないから、大変だったのだ。
体の前で分散オクターブも軽々に弾けるよう、体を柔らかくすることが課題である。