ショパン エチュード  Op. 10-1, C dur ① 右手アルペジオ

30年ぶりにピアノを始めたアマチュアです。3ヶ月前からはハノンとエチュードを開始。身の程知らずにも、コロナ収束までのショパンエチュード全曲制覇を目指して練習を始めました。

今回は、言わずとしれた名曲&難曲 Op.10-1です。右手の広いアルペジオ。大学生の時に挫折した思い出があります。アニメ「ピアノの森」の冒頭に流れていた曲ですね。ハ長調で爽やかだから、うまく弾ければ、コロナ絡みの鬱々とした気持ちを吹き飛ばしてくれるはず。

 

最近の練習で、ほんの少しだけ光が見えてきたような気がするので、これまでの練習の右往左往を書いておきたいと思います。

 

一番最初の関門は、手が固くて次の音まで届かないこと!もう、めちゃくちゃでいいから、指と手を思い切り大きく動かして、開いたり、閉じたりして、弾く。この曲は、手に負荷がかかる感じで、手の可動域を広げるには最適だと思いながら、何ヶ月か格闘しているうちに、あまりストレッチ感なく次の鍵盤に指が届くようになる。

でも、音は2つずつじゃないからね。たくさんの音が綺麗につながらないといけない。そのためには、最初のうちは、腕を反時計周りに動かしていました。でも、どうしても、ゴツゴツしてしまう。もしかして、時計回りの方がいいのかな。本をいろいろ調べると、パスカル・ドバイヨン先生が、「軸」を使うようにと書いていた。軸となる2で弾く時にしっかり手の重さが乗るようにしてみる。上りと下りはセットだから比較しながら、いろいろ弾いてみる。

 

全体が少しずつ(1から5の上昇のフレーズ、5から1の下降フレーズそれぞれ)がレガートっぽくなってきたけど、やっぱりまだ、1と5の指のつながりが汚くなる。そこで、やってみたのがこれ。いわゆる指くぐりの練習だけど、1と5の指だけで、音階を弾く!ついでに、1と4だけとか、1と3だけとか。もちろん1と2だけもやってみる。2オクターブの練習も良い。

どの指を使っても、普通に音階を弾いた時と同じような音色で弾けるといいんだけど、それ以前に、手の平を縮めるのがスムーズにいかないことに驚愕。左手だと筋肉痛になりそう。とにかく手のひらに力入れなくても、小さく丸めることができるようにトレーニング。開いたり閉じたり、もあるけど、例えば5と3の指の先をくっつける練習。4の指の下だけでなく上で9くっつける。

 

で、こんな感じで、ある程度は改善してきたんだけども、やっぱり、汚い。次にやったのは、腕を使うこと。アルペジオで左右の移動が大きいから、腕をヒョンと一気に左右に動かしてみる。うまく動かせば、指が自然に鍵盤のところに来ているから、弾くのが楽になる。でも、録画してみると、なんか変だ。こんな風に腕をヒュンヒュン振り回しているピアニストはいなかった気がする。

 

そういえば、何かでみた動画に、「音階もアルペジオも、なるべく、腕はスッーっと横に移動する」とあった。やってみるか。

 

腕を左右に、一定のスピードで動かしてみる。黒鍵と白鍵があるから前後の移動がいるんじゃないかな、と思ったけど、やってみたら、「腕はスーッと横移動」が一番良いようだ!!なんと、音の粒が揃った。で、ポイントは、左右の移動スピードが一定であるということじゃく、手の甲の上下の動きがなくなったことなのではないか?

 

これまでは、一つ一つの打鍵のたびに、手のひらが、上下にガクンガクンと動いていた!親指を弾くのと同時に手が下に落ちると、音がきつくなる、手が5ミリでも上にあがると、音がかすれる。まあ当たり前。「手の平は水平に」、と聞いたことあるけど、本当だ。手の甲のコップを乗せたつもりでスーッと横移動させると、音の粒が揃うんだね。これまでは、一生懸命、どうやって手や腕を「微妙に」動かせばいいのか考えていたけど、答えは、その逆で、「何もしない」だったのかもしれない。

 

腕を横にすっと動かすには、お腹に力を入れて体ごと動かすのも大事。この場合、体が端に行った時に、腕の高さが下りがちなので、お腹に力を入れて、きちんと高さをキープ、肩と腕の高さが変わらないようにすると弾きやすいそうだ。