オクターブ ショパン/エチュード Op.25-10 ②

基礎のないアマチュアが、30年ぶりにピアノを再開して3年。2〜3ヶ月前から、ショパンエチュード全曲に挑戦。

今回も、オクターブの練習。前回は、音が一つずつ鳴るための練習について書いたので、今回は、移動の練習に入る。いよいよ、エチュードの出番。

これまでの私は、基本的に、オクターブは全て5(小指)で弾いていた。でも、このエチュードは3や4の指定だらけ。おまけに激しい曲だから、フォルテもたくさん。以前の私なら見向きもしなかった曲。

なのに、どうして取り組もうと思ったのか。それは、この曲集の中でも、手への負荷が大きいと思ったから。手のストレッチになると思ったから。

指づかいって、一度決めると変えにくいけど、本当に弾きづらい指遣いなら、本来の指遣いに「自然と」変わってしまうことが多い。なので、最終的には3や4は使わないかもしれないけれど、練習の時にはあえて3や4をたくさん使うことにした。これ、素晴らしいストレッチになる!

最初の4小節だけを、ひたすら1ヶ月間は練習している。3はまだまだだけど、4については、他の曲でも自然に使えるようになってきていて、効果を実感。

4は基本的に黒鍵で使う訳だけど、白鍵と黒鍵の間の、前後の行き来さえうまくできれば、苦しい4の指を助けてくれる。腕の動きは、横に鏡を置いて、チラ見しながら練習。和音系のエチュード Op.10-7 C-durも、同じような前後の動き(引き出しの動き)なので、この2曲を平行して練習しているのが役立っている気がする。

次はいよいよ、中声部ありの5小節目以降。和音を押さえるだけで、手がひきつりそう。これだけで何週間も。少し慣れてきたところで、ロシアのピアニストの・音源を聞いてみる。予想に反し、オクターブの連打は決して大音量ではなく、内声部の変化に存在感がある。

この曲は、大きな手で、オクターブを連打して、大音量を出せないと、迫力ある演奏はできないのかと思っていた。でも、迫力は、和声のバランスと響きから生まれているのかも。

早速、5小節目から、内声部だけ右手でとって弾いてみる。右手で一音だけなら、すごい音が出せるぞ。でも、これと同じ音量を、左手の内声部として、1と5も押さえつつ弾くには、どうする?今のままだと、本来の10分の1の音量も出てない。少し手首も使って、でも、指で頑張って、あとしばらく練習を続けよう。

和音の拍だけを繋げれば、和声の変化が確認できる。

和声を強調することに加え、強弱の変化も、迫力に密接に関係するに違いない。大音量を高スピードで出せない私は、和声と強弱をまずは優先させるのも手かもしれぬ。