オクターブ ショパンエチュード Op.25-10 ①

ショパンエチュード、Op10は指の独立系が多いけど、Op25はオクターブや和音の練習の曲が多いように感じる。1ヶ月ほど前からそうした曲を練習し始めたところ、オクターブからきちんと練習し直す必要を感じ、早速ハノンへ戻る。

 

ハノンの考え方は、ショパンもそうだけど、「オクターブも3度も6度も同じ」和音、多声音楽、というもの。

和音は、打鍵と横移動の組み合わせ。だから、打鍵と移動を、それぞれ練習する。私の場合、音がきちんと鳴っていないのは、打鍵が浅いから。そして、移動でミスするから、音がかすれてしまう。さて、どうするか。

 

まずは、鍵盤の底まで打鍵できるようになること。3度や6度でやってみる。ゆっくりなら問題ない。翻ってオクターブは、手を開くだけで大変なので、それ以上のことに気が回らないのだ。ならば、オクターブを6度のような気持ちで弾けるようになればいい。

つまり、手を広げるということ!

力を入れなくても余裕で8度が届くように。オクターブの形に開くのではなく、親指や小指を上に反り返らせてみる。力を入れて一つずつの水かきを広げる。反対の手で指を大きく回す。指と指の間に反対の手の指を何本か入れるとか、いろいろやり方はある。指は、360度、柔らかく。横だけでなく、上にも下にも、斜目にも、すべての方向に大きく動くように。鍵盤で早速試すと、9度から10度ギリギリくらいまで、手は広がってきている。

でも、まだオクターブ弾けない。なぜか?そりゃ、鍵盤が下りてないからだ。

なので、やり方は二つ。一つ、指をしっかり動かす。もう一つは、手の甲も含めて手自体もしっかり下まで下がること。

 

で、まず、指をしっかり動かす練習を。1と5をそれぞれ、1本だけで音階を弾く。できるようになったら、1の練習の時は5を押さえたまま音階を弾く。

 

次に、手を落とす練習。オクターブをゆっくり弾いて、一音一音、手首や腕を、下に落としてみる(いわゆる脱力)。オクターブって、力入りっぱなしだと辛いけど、速く弾く時は力を抜かない、と教えられた。でも、このような力を抜くやってからオクターブを速く弾くと、いい具合の力加減で弾けるようになった気がする。

 

より大きな音でオクターブを弾くために、鍵盤の上方から腕をドスンと落として弾いてみる。指でしっかり支えないといけない。腕が脱力すると、太い音が出るし、何より腕が疲れない。

 

でも、一つの音を弾くたびに腕を上にあげて落としていたら、速い曲では間に合わないし、腕をあげるのも大変だ。今までだと、腕をあげるのに、上腕の屈筋を使っていたようで、長時間オクターブを弾くと痛くなることがあった。何とかならないか。そこでやってみたのが、呼吸。実は最近、コロナ肺炎になった時に備えて深呼吸の練習をしているので、思いついた。どういうことかというと、思い切り胸に息を入れると、腕って自然に持ち上がるのだ!この状態で弾いてみたら、なんと、オクターブがずっと楽になっていた!

 

でも、まだ音がヘナヘナしている。オクターブの時の指は、鍵盤の端に引っかかっているだけ。これじゃ音が出るはずない。指は倒れてるし。

単音を出す場合は、どうしている?鍵盤の真上から、指が、まっすぐに打鍵されている。

オクターブでもそうするには。。。

そうだ。手のひらが今は平らだけど、すっかり立ててみる。そうすると、1も5も鍵盤に対して垂直に真上から打鍵できるようになる。5は第3関節から指がまっすぐ出るように(指の根元を外側にしっかり開く)。1は、第1関節をしっかり曲げて、指に力を入れて固める。手首は当然、すごく高い位置になるけど、大事なのは、指の角度。鍵盤に対して真上から。

2から4は反り返らせて、黒鍵にぶつからないように固定する。

 

しっかりした音で、ある程度のスピードで弾けるようになりそうな予感がしてきた。