大人のハノン 指の独立とトリルの練習 ①

私のピアノは趣味です。弾いているその瞬間が楽しければいい。上達はしたいけど、好きな曲を練習している時間が楽しければいい。そう思ってきました。けれども、昨年10月から始めた曲が、まあ、自分でも呆れる程、難しい曲でした。2ヶ月で暗譜はできたけど、どうしても弾けない箇所がたくさん。そういう箇所は、粘り強く、粘り強く、何ヶ月も練習したのですが、やっぱりどうしても弾けるようにならない。とうとう師匠からも、テクニックの練習を、と言われる。一番言われたくなかったこと。練習曲はつまらない。音楽じゃないし。でも、どうしようもなくなって、ハノンから自学することにしました。

 

最初の1ヶ月は、第2部。ひたすら指を動かすやつです。でも、1部は飛ばした。幼稚園児がやるんでしょ、と思っていたから。できると思っていたから。

 

で、第2部。スラスラ弾けるように練習する。意外とできないことを発見。最初はただ弾いていたけど、そのうち、指が転んでいる箇所が気になるようになりました。でも、気をつけて弾けば、その場は綺麗になる。

ところが、次の日弾くと、やっぱり、なんだか転んでいる。それで、転んでいる箇所を楽譜に書き込むことに。最初はどこが転んでいるのかよくわからず、この辺り!と大きく丸をつけていました。すると、どうも、毎日、同じところに丸がつく。そうこうしているうちに、どの指がどう動いていないのか、もう少し細かく聞こえるようになってきました。

弾けない理由がはっきりしてきた!どうすればいいのだろう?リズム練習もやってみたけど、あまり効果がない気がする。結局、トリル化が一番良いよう。弾きづらいところは、トリルにしてみました。弱い指にアクセントもつけてみます。2回が慣れたら3回、4回と増やしてみる。

1・2ヶ月たった頃、やっぱり第1部にも戻ってみようと、弾いてみる。すると、以前は綺麗に弾けてると思っていたのに、実は全然粒が揃っていないことに気づく。弾けないところは、やっぱり、トリルにして練習。

今は、1部と2部を、すべての音をたくさんのトリルにして練習している。トリルは、組み合わせが限られているから、4−5とか、2−3とか、ひたすら練習。慣れてきたら、鍵盤が離れている音同士とか、離れた指同士とかもやってみる。

ここまでは、白鍵だけだけど、次は黒鍵との組み合わせ。今回初めて知ったけど、黒鍵って、5つあるけど、白鍵との位置関係は、全部違う!だから、黒鍵だからといって、すべて同じように弾くことはできないのだ。黒鍵と白鍵を組み合わせたトリルは、音階から取り出して練習中。

音階なんて超簡単!と思っていた。音階の練習って、白鍵と黒鍵との微妙な位置関係の違いまで含めて指に覚えこませるためにやるんだと、今になって気づいた。

結局、ピアノって、すべて、2つの音のつながりがたくさん繋がったもの。だから、あらゆる2音の組み合わせがスムーズに弾ければいい、と考えたら気が楽になった。音どおしが離れているのは、アルペジオだったりトレモロだったりするけど、これも、そのように分解して考えると、無数の課題がある訳じゃないのかも、と思えてくる。